土曜から北九州入り。大阪に戻ってから、新幹線で東に向うのがおっくうになるほど西行きはすいてて気楽である。着いて即ギャラリーSOAPの宮川敬一さん、九州女子大の谷口さんと焼鳥屋にチェックイン(笑)、サバ刺身うまいうまい。北九州市立美術館の花田さんも合流。呑む呑む。遅れて毛利嘉孝さんも合流。清酒の乾く暇なし。酔いが回ったところで大量の女子学生が合流。ほとんどおっさんの説教部屋と化していたような記憶あり。宮川さんとは初対面なのになぜか「増田お前は間違っとる!」とこんこんと説教される(笑)。そのあとSOAPに移動、おそらく終電頃谷口さんリタイア、毛利さん、花田さんの順番であったような記憶がうっすらと。あるだけワイン飲み尽くして3時頃辞去したあとラーメン喰ってホテル戻って寝る。翌朝暑い。風呂あびて小倉の街中をぶらぶら。知らなかったけど光化学スモッグ注意報出てたらしい。なんかやたらドラッグストアが増えてる。それから警官の異様な多さ。なんか事件あったんか。ラフォーレ原宿小倉は1月に閉店したが、その跡地ビルがガランドウ化、とてもファスト風土な感じであった。SOAPトークショー。『都市病理研究―複合都市北九州市を中心に (1978年)』という本を図書館で見つけたのでそれをネタに「いかに北九州市は退廃的なイメージを植え付けられ、市民はそれを内在化したのか」についてまとまりのないことを話す。毛利さんの「小倉のSOAPに行く」という発語の言語行為論的分析(笑)には笑った。いやちょっと違うか。宮川さんはロックミュージシャンになりたかったのに諦めてアートをやり始めた人で、それはオレも同じで(向きがガクシャになっただけだ)、北九州ではロック文化が唯一アクセス可能な「ポップアート」として機能していた、というかそれしか文化的な窓口がなかったのだ、とかいった結論。違うか。まあいいや。酒も入ったし。毛利さんが「SOAPはおしゃれじゃないって」と強調していたのがようやく腑に落ちる。ソファに穴空いてますし(笑)。ライブハウスの機能的等価物としてアートギャラリー(のようなもの)が存在している、ということなのだろう。毛利さんが言うのを信じれば世界的にも珍しいスペースなのだそうだが、室井尚さんの言う「口実としてのアート」(「アート」という看板でなんか変なことをやってもいい領域を作る)の枠組みが可能にした空間なのかもしれない、などと話す。宮川さんもカフェっぽいマーケティングとか考えて、ボサノヴァとか(笑)流しておしゃれにしようと思いボーダーライン(地元のレコード店)に買いに行ったら、頭脳警察のリイシューが出ていたのでついそっちを買ってきた、というエピソードが象徴的だと思った。北九州の文化的なカフェではたぶん頭脳警察の方がマーケティング的に正しいのだ。そういう土地なのだ。どんなとこやねん。とても楽しかったので帰省したらまた入り浸ります、と宮川さんと固い握手を交わし新幹線で熟睡する。小倉と大阪は近い。青春18きっぷを使わないならば。