晴れて再校を出し終え、久しぶりに山手線内に3時間以上滞在し、あれこれ仕入れてくる。


サンボマスターサンボマスターは君に語りかける』asin:B0006TPEJM New!
 日本語ロックの救世主(笑)買ってみた。かっこええやん。渋谷系以降のコード使いが「だささ」を「真摯さ」に変換する仕組みは、ちょっと局面は違うけどナンバーガール以降の日本のロックのフォーマットと共通する(これがうまくいかず同路線で泣かず飛ばずだったのがフラカンであり)。しかし腹の出具合が似てるマスダ的には他人とは思えんので(笑)大いに推すぞ。疾走するニートの星として。サブカルハイプな周囲がなぜ今様ブルーハーツ的に持ち上げるのか、渋谷陽一は十年前にエレカシ『東京の空』でまったく同じハイプやってまだ懲りないのか、その他周囲の五月蝿くなることの構造については(北沢夏音の解説も含め)また気が向いたら述べることにしたいです。
サンボマスターは君に語りかける (期間限定価格盤)
 とりあえず、ジャケットが近年稀にみるかっこよさなので貼っておこう。ロックってえのはこういった唯物的美学がどうしても根っこから離れんわけなんですよ。


ここんとこ読んだ新書
原武史『鉄道ひとつばなし』(講談社現代新書ISBN:4061496808
 最近、深夜の息抜きが鉄道関係に寄る傾向強し。せいぜいぬるい「小鉄ちゃん」でしかないのですが。
赤川学子どもが減って何が悪いか!』(ちくま新書ISBN:4480062114
 社会保障をめぐる世代間格差は階級闘争の夢を見るか?みたいな読み方をするべきではない本なんでしょうけど。リテラルには。しかし行間に溢るる「革命への情熱」を(ア・バオア・クーの彼方に)幻視してしまいましたマスダです。すんません。


内田樹『先生はえらい』(ちくまプリマー新書ISBN:4480687025
 内田さんいつもありがとうございます。矢継ぎ早の刊行でなかなか感想お伝えできずすんません。今回も腹を抱えつつ爆読させていただいたわけですが、「高校生向け」(でしたよね?)新書に将来の人文学エートス強化ギブスをひっそりと埋め込む文章作法(どう見ても高校生にはわからんやろ、的教養がお話のキモに置かれててそういう「カラダ」に向かってしまうようにできている)が炸裂の一冊、と思いました次第。拙いながら倣ってみてもなかなかうまくいかんのですそういうの。大人道修行はいまだ道遠し。